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全部ひっくるめて大切にしますよ。大切さに順位を付けるのが難しいって気持ちも、今は分かる気もするんです。 |
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バレーと同じぐらい?……。……………。想像ができない。実際にそういったものができてみないと、なんとも答えられない質問だ。ただ本当にそんな存在ができたとすれば。大事にしてやりたいとは思う。…いや、大事にしたいと。思うのではないだろうか。…その質問の“大切なもの”が具象的なものを指しているのかわからないが。ものであっても、人であっても、感情であっても どれであろうと。 |
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どうしようかなぁ。…って、いっても出来ちゃったものはどうしようもないでしょ。大事にするよ。バレーと同じくらいって俺にとっては最上級みたいなものだし、天秤にかけるものが他にバレーしかない相手なんて大切にするにきまってるでしょ。優先順位つけたりして相手に申し訳ない時もあるかもしれないけどね。…まぁでもその辺りは汲んでくれるんじゃないかな。なんたって俺が大切って思うような相手、なんだし?――……なんてね、甘えてばかりは格好つかないから、その分は甘やかしてあげるくらいの気概はあるよ。それを許してあげるのはその特別ちゃんくらいだけど。 |
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どっちもぜってぇ手放さねぇに決まってんだろ。………知ってて欲しい奴にはもう伝えてあるから、あとは秘密だ。 |
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………どうにもしないんじゃない? バレーとは別物なんだから大切になったならそれはそれで。向き合い方だって違ってくるだろ。(思い浮かべるは一人の少女。新たな“大切"の存在は時に傷付け合ったり許し合ったり愛し合ったり感情を共にして一日一日を越えている。その積み重ねが、いつかきっとその質問の答えとなることだろう。) |
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たいせつ……?まあ、どうもしないと思う。バレーがどうかは置いといて、大事なものがいくつあっても…天秤に掛けたくないし、偏らせたくない。強いて言うなら……どっちも大切にする努力をする、かな。 |
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…同じように大切にする、っていうのはズルい?(困ったような、苦笑いのような笑みはらしくないと言われそうな雰囲気を漂わせる。)バレーと恋愛を一緒にしたいないっていうのが一番だけど、きっといつかはぶつかる問題だなって思うよ。だって隣に居て欲しいじゃん。自分が大切にしているものと同じくらい、大切にしたい人ならさ。(脳裏に浮かんだぶっきら棒は、この発言をもしどこかの未来で聞いて、どんな表情を浮かべるだろう。自然と上がる口角が幸せを滲ませて、男は一人思い耽る。そうしてそれを不思議そうに見た相手に問われた「もしかして…?」の問いかけには、にんまりと悪戯な笑みを浮かべては目を細めて、唇に人差し指を突き当てた。)それは内緒!(――人知れず明るみ弾んだ声が示す意味なんて、彼女一人が知っていればいいだけの話である。) |
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どうしますか、って?(随分と唐突で、抽象的というか意図がわかりづらい質問を投げ掛けられれば鸚鵡返しをするように尋ね返す。その意図が、バレーと同じくらい大切なもの、のどちらを優先するのかという意味合いだと付け足されれば、一度瞬き。短く息を吐き出した。)その時々によるとしか言い様がない。(たとえばバレー以外の大切なものは彼女だが。練習頻度でバレーを優先する形にはなっていても、何かの折には彼女を優先することだってきっとあるだろう。その時々の状況によって優先順位が変わるのは、きっと普通のことだ。馬鹿馬鹿しいと言いたげに鼻を鳴らした。) |
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(バレーと同じくらい?大切なもの?――問われた質問をゆっくりと復唱する唇。琥珀色の瞳は不思議そうに丸くなり、こてりと傾けられた首。あれこれと考え込むのが苦手であり、元より容量の少ない脳が導き出したのは、)…どっちも大切ってのは駄目なのか?(そんな欲張りな解答であった。まだ自分のバレー技術には満足いっていない。尊敬するエースの重たいスパイクを何度も拾う、憧れの選手がいる。目を奪われる選手がいる。あと一歩、追い掛けても届かなかったスパイクレシーブ、ブロックフォローの失敗に悔しい思いもしている。技術の向上にはまだまだ練習が必要だし、共にもっと高みを目指したい仲間も居る。それでもこの冬、西谷には大切にしたいと想う女の子が出来た。優しくとても暖かく笑う、自分をかわいげがないというそんな所が可愛らしい子が。手の中に抱えた両方のどちらかを優先とする時期がどうしても出てきてしまうことも分かっているし、その時が来た際に手を伸ばす方は簡単に予想がつく。それでも、待っていてくれるのならば埋め合わせだって何だってするつもりで、待っていてくれるのならば何度だって彼女の元へと戻ってくるつもりだ。彼女が見ていてくれれば頑張れるというのもまた事実。だからこそ、両方を大事にしたいと思う。告げた言葉に偽りはなく真っ直ぐだ。)大切なものは一個だけしか駄目って決まってるわけじゃねえだろ?だったらいいじゃねえか! バレーも大切。とーこも大切。大切なものが多いのは幸せなことだって聞いたことあるぞ!!(本当にその通りだと思う。バレーを大切にしたお陰で信頼できる大切な仲間たちが出来た。大切にしたい彼女がいるお陰で暖かく優しい感情を知った。それはかけがえのないとても幸せなこと。順位は付けられない同一1位。これから先大切が増えても全部が全部1位だ。――「あ、とーこだ」視線を横へと向けた先、琥珀色が捉えたのは見慣れたシルエット。じゃあ俺行くから、の一言を残してその背へと、大切な人へと一直線。その先で驚く表情向けられようと、呆れた表情向けられようと、西谷が彼女に向けるのは笑顔。) |
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どうって……難しいよな。結構バレーで手一杯なところもあるからさ、両方上手いこと大切にできるかって言ったら絶対にできるとは言えねえよ。けど、まあ俺がバレーくらい大切って思うもんなんて、女の子のことだろ?今はもしかしたら寂しいとかつまんねえって思わせるかも知れないけど、ま、その分のアフターケア?っつーの?やるからさ、愛想つかされないよう頑張るわ〜。今はまだ気持ちに差があるんだろうけどさ、立花さんのことそれ以上に想えるだろうなって思ってるわけよ。けどまあ、バレーやってる俺も好きだって言ってくれたし?……立ち聞きだけど。どっちも大切にしてえな。バレーでさくっと全国行ってさ、立花さんに更に惚れて貰えばいい話! |
んん…?んー…今までは楽しいとか一緒にいるとか漠然としてたんだけどね、今はそうだなぁ…。お互いの意見を言い合う、とかかなぁ。隠しても仕方ないし我慢してもよくないって思ったの。後は普通に相手を大事にしたいよ?やりたい事はやってもらいたいし!応援する事が出来たら万々歳!とりあえずね、真っすぐに言葉をぶつけないと伝わらないみたいだからもう開き直って大好きー!って言いに行く!…あれ、こういう答えじゃない?でも好きっていうの大事だと思うの、後今こういう事思ってる、って伝えるのもね。だってそうしないと気付いてくれないんだもん。だから…今まで通り素直でいようかなって。結論! | ![]() |
………は?お前何言ってんの。(開口一番、音になったのは酷く乱暴なその一言。それに反して薄く染まりゆく頬は、言葉吐いて歪められた唇に引いたコーラルレッドのカラーリップと同じ色に。誤魔化しのきかないその色を指摘されてしまえば最後。小さく零した舌打ちは暖まるもどかしい熱に向けて。大切にしたい事、なんて――想う気持ち?ちょっとの刺激?連絡頻度?一緒に過ごす時間?さて、一体なにが正しいのだろうか。ぽんぽんと浮かんでは消えていく答えたちはどれも正解で、どれも不正解な気がする。これだという答えに辿り着けない苛立ちに頬杖ついて眉間に寄せられる皺。無言で顰められる表情は酷く威圧を放つ。溜息零してゆっくりと一つ一つ思い返してみれば、彼と一緒に居るときの自分は大分素直に感情を表情に出していたなと思う。元々誰に対してでも、嫌だと思う感情は至極素直に表されていたけれども。笑いのツボは浅いとはいえど楽しいと笑っている時間のほうが明らかに多かった日々。嫌なことも楽しいことも、いいなと思ったところも、――好きだと、思ったところも。全部全部言う事ができていたから。嗚呼、そうか――)……素直で、いること。(想った感情を音にして、楽しければ笑って悲しかったら、嬉しかったら泣いて。己は彼ではなく、彼も己ではないのだから、言葉にしなければ、感情をそのままぶつけなければ、分からないこと伝わらないことはどうしたって沢山ある。けれど彼の前でならば、飯田の僅かに零される素直な態度をいいと思うと言ってくれる彼が相手ならば、悔しくも心は鳴ってそれに応えたいと想ってしまうから、きっと素直でいられる。ゆっくりでも素直になっていくことができる、そう思った。――そんな事を考えているなんて、悔しいから、本人には絶対に言ってやらないけれど。コーラルレッドの唇はゆるりと弧を描いて楽しげな笑みを作る。)これ、絶対ぇ内緒にしろよ(誰に、とは言わないけれど。彼にも、他の奴にも。口元に当てた右手人差し指が作るのは、内緒の印。) | ![]() |
……相手の気持ち、かな。待つのは嫌いじゃないし、我慢にも耐性はあるの。長い片想いが正しいわけでも、強いわけでもないことはもう分かってるし、だからこそ相手の気持ちを大事にしたい。あたしの気持ちはいつだって二の次でいいかな、って思うの。……でも、(真摯な表情に語るかんばせが曇る。考えるような素振りに、淡い色の髪に触れる指先に、戸惑いが露わになれば、ふっ、と小さな笑みが零れた。)おかしいな。誰かさん相手にだと全然我慢できないし、ずっとずっと欲張りになっちゃうの。…ダメね。(困った様にはにかんで、眉を下げて笑う。明確にしない"誰かさん"が記憶の隙間に滑り込み、いつ何時もちりちりと熱を生む。それでも良いと彼は笑ってくれたから、ならば遠慮もしないと心に誓ったあの冬の終わり、それからの時間が愛おしさに変わるまでは早かった。嗚呼、早く会いたいな。彼を待つこの時間が何よりもいっとう愛おしいのは、きっと全部あなたの所為。) | ![]() |
ありがとうとごめんなさいを忘れないこと、かなぁ。夢中になりすぎると自分本位になっちゃって、あとで反省したりすることも多いの。一緒にいるときに、その人が気持ちよく過ごせるようにって気をつけるようにしてて……これ、ちゃんと答えるのもはずかしいね。ノリのいい返し方とか下手くそでね、あはは……。 | ![]() |
むむっ……なんか改めて聞かれると…なんだろうな、う〜〜〜ん………。例えば、お弁当に入ってる梅干しとか、お歳暮とかについてるちっちゃいお手紙とか、割り箸についてるつまようじとかそういうの。恋とか愛とかってすごく強い気持ちで、それだけを相手に伝えようとするのって凄く難しいことだなって思うんだよね!私もまだ好かれてるのかも嫌われてるのかも分かんないのに、よくわかんないことばっかり気になっちゃう。大きな気持ちを押し付けるんじゃなくって、ちっちゃなところまで好きな人でいっぱいになって、わたしはあなたが好きだよってとこの大事な部分をまっすぐ伝えられたらいいな、って………や〜、こんな感じ?分かる?………つまり、えっと、おもいやり!大切〜!! | ![]() |
一瞬一瞬に感じる幸せを大切なものなんだって自覚すること、かな。笑顔を向けられて嬉しかったとか肩を並べて歩いた帰り道が楽しかったとかそういうささやかな気持ちひとつひとつを当たり前のものだと思わないで慈しんでいきたいなって…そう、思うよ。 | ![]() |
(ぱちり、ぱちり。瞬いては首を傾ぐ。いきなり何事かと尋ねようとした言葉は、ずずいと差し出された右手、エアマイクと、繰り返された文言に遮られて。)……え、ええと、好きでいること、好きでいてくれていることに胡座をかかないで、互いに思いやること……?(どちらかの好きという感情が目減りしないとは限らないから、というのは、ややネガティブな発想だろうか。思いやりは対人関係においては必須だから、何も恋愛に限ったことでもないと思うけれど。答えに窮した真面目ちゃんらしい回答ではあったかも、しれない。) | ![]() |
やっぱり相手の気持ち、かな?自分勝手に振り回したくないし、相手の気持ちを考えたい〜!あ、でも、雪振り回しちゃう方だしなあ…初心忘るべからず、が一番大事かも!好きになった時の気持ちをずっ〜と覚えてたら、喧嘩してもすぐ仲直りできるよね! | ![]() |
そういうの言えるほど恋愛したことないんだけどな……。恋愛においてどうとかは言えないけど、菅原くんってことなら。……菅原くん、自分では否定するけど優しいから、その優しさに甘えてばっかりじゃ駄目だなって思う。全部私の顔の可愛さでカバーできればいいんだけど、やっぱ私だけ一人のことじゃないわけだし。だから、もうちょっとだけ話せる様にならないとなって。……あと素直になるとか。菅原くんは私の分も素直になるって言ってたけど、私の心臓も大変だし、私も伝えたいことがたくさんなくもない…ので。難しいなーってすごく思うけど、言葉にするって大事だと思ったから、そこは大切にしていきたい、かなあ。菅原くんって何であんな恥ずかしげもなく何でも言えちゃうんだろうね。不思議。 | ![]() |
それに答えて、何になるのか…よくわかんないけど……。……でも、ちょっと思ったのは ………ちゃんと、自分のこと 好きになりたいな って。せっかくだから、好きなひとの好きなものを、私も 好きになってみたい。 | ![]() |